2024年3月 中国国際航空(エアチャイナ)を利用して大阪(関西)から上海(浦東)を経由してタイバンコク(スワンナプーム)までの区間を往復しました。今回は往路編で中国国際航空の機内サービスや、最新の中国のビザなし乗り継ぎなどをレビューをしていきます。
はじめに
中国国際航空(エアチャイナ)について
中国国際航空は北京や上海を拠点とする中国を代表するフルサービスキャリア(FSC)です。ANAと同じスターアライアンスに加盟しており、ANAマイルを貯められたりANAステイタスの恩恵を受けられます。
LCC並の激安運賃
他の中国系航空会社と同じくかなり安い運賃で売り出されており、LCC並みもしくはその区間の最安値になることもあります。
LCCは基本座席のみの料金で座席指定や預け入れ荷物、機内サービス等には別途料金がかかりますが、中国国際航空はもちろんFSCですのでそれらのサービスは運賃に含まれていて結果的にはLCCよりもコストパフォーマンスは良くなります。
今回は3月の春休みの繫忙期シーズンということもあり関西からバンコクまでの運賃が軒並み高騰していました。同じスターアライアンスのタイ国際航空だと直行便往復10万円超、LCCのエアアジアでも5-6万円のところエアチャイナでは往復55,790円(片道27,895円)で購入できました。
閑散期であればエアチャイナでバンコクまで往復2万円台の航空券も見受けられます。
中国乗り継ぎについて
2024年3月現在、中国は日本人の短期滞在のビザ免除措置が停止しています。(2024年11月30日より短期滞在ビザ免除措置再開。観光や乗継等30日までビザ免除に)
ですが中国を経由し24時間以内の乗り継ぎで第三国へ通過する場合はトランジットビザが免除になります。その制度を利用し中国に入国することも可能ですが、今回は入国せず制限エリアないで乗り継ぐ予定です。
第三国というのは出発国とは別の国という意味で、例えば日本-中国-日本の単純往復や乗り継ぎでは中国に入国できません。台湾や香港、マカオも第三国として認められます。
日本-中国-タイ(バンコク)の旅程ですので第三国の条件はクリアです。
トランジットビザ免除の為に特に事前申請などは必要ありません。対象の航空券を持っていれば到着空港で臨時入境カードを記入すれば入国できます。入国しない場合は乗り継ぎカウンターで手続きしてもらえます。
中国国際航空 CA858 大阪/関西-上海/浦東
チェックイン
エアチャイナは関空ターミナル1からの出発です。出発の約90分前にチェックインカウンターに向かい少し列ができていましたが約15分程でチェックイン完了しました。
上海からもエアチャイナでバンコクに向かうのでチェックインはスムーズでした。航空券は上海までとバンコク行きの2枚とも発券できました。スルーバゲージだということも確認がとれたのでこれで上海で入国せず制限エリア内で乗り継ぎできます。
念のため発券時に電話で問い合わせたところエアチャイナ同士の乗り継ぎであっても全ての便がスルーチェックイン、スルーバゲージに対応しているわけではないとのことなので予約時やチェックイン時に重ねて確認することをおすすめします。
特に乗り継ぎで異なる航空会社を利用する場合は要確認です。
中国トランジットの場合でもチェックイン時に特別必要なものはありません。中国まで単純往復する航空券だとビザが必要になりますが、最終目的地を確認すれば発券してくれます。
遅延発生!
定刻16:20発ですが搭乗口に向かうと遅延の張り紙が…
搭乗開始が17:30となると飛行機が動き出すのは18時頃でしょうか。
大阪上海間での管制の都合で出発時間を調整しているようです。
中国系の航空会社は肌感覚ですが遅れることも多いので乗り継ぎの場合は少し余裕があった方が良さそうです。
定刻では上海での乗り継ぎ時間が3時間半ありスルーチェックインということなら少し持て余すだろうと思っていたので1時間半ほどの遅延はダメージ少ないです。
ステイタスもなくプライオリティパスでANAラウンジへ行くことも考えましたが同行者もいたのでラウンジは断念しました。(ANAラウンジは2024年11月をもってプライオリティパスでは入室不可に)
CA858 エコノミークラス
予定の17:30頃から搭乗開始です。機材はA330-200(B-6540)です。2-4-2の座席配列です。
エコノミークラスは8割ほどの搭乗率でした。おそらくトランジットと思われる欧米の方も結構乗っていました。航空券が安いので国籍問わず中国系航空会社で乗り継ぎする人が増えたなと感じます。
機齢12年の機体ですが各座席にモニター、座席下にコンセントがついています。周りで一部モニターが動いてない座席も散見されるなど多少機材の古さは感じます。短距離線なのでヘッドホンのみシートポケットに用意されていました。足元にはフットレストが装備されていてシート間隔もゆったりめです。
機内食
離陸後40分後くらいで機内サービスが始まりました。日本時間で19時頃だったのでちょうど夜ご飯の時間になりました。本来なら上海に着いている頃でしたが…。
ホットミールはビーフかチキンの選択でした。私はビーフを選択しました。
中華風の濃いめの味付けでご飯も進みました。
サイドディッシュは中国系あるあるのボックス入りでサラミとポテトサラダ、フルーツ、デザートに今川焼が入っていました。
ドリンクサービスもすぐに始まりました。スプライトとビールを頂きました。
FSCでも路線によってはアルコールが有料だったりもしますがエアチャイナは日本線でも無料で提供しています。
中国ビールでも見慣れないブランドでしたがさっぱりしていて飲みやすかったです。北京のローカルビールみたいです。
上海浦東空港 乗り継ぎ
約2時間遅れ、20時過ぎに上海浦東空港に到着しました。バンコク行は定刻21:20であと1時間半を切ったくらいです。余裕をもった旅程を組んでよかったです。
ゲートを出てすぐのところにエアチャイナのスタッフの方がいて乗り継ぎの乗客を集めていました。欧米の方や日本人もちらほらいましたがスタッフの方先導でトランジット乗客全員で乗り継ぎカウンターへ向かいます。
スタッフの方もトランジットの対応に慣れていてしっかり案内してくれるので不慣れな方でも安心です。同じくバンコク行きの方もおられたのでここまでくれば乗り遅れることはないでしょう。
関空で既に上海からの航空券も発券済みだったのでパスポートを確認されるだけでした。特に何か聞かれることもなく、検査等もありませんでした。
エアチャイナ同士の乗り継ぎなのでスムーズでしたが、異なる航空会社間の乗り継ぎになるとスルーチェックインできず一度入国することになる可能性もあるので要注意です。中国で入国して再チェックインとなると他の国より時間がかかりますし、中国系は遅延も多いので乗り継ぎ時間を3時間程度は確保しておくのが安心です。
乗り継ぎカウンターを抜けるとそのまま出発エリアに出られました。トランジットには約30分要して、この時点で出発40分前の20:40でした。スタッフがトランジット乗客を集めてカウンターに向かうのでそこで多少待ち時間が発生しますね。
中国国際航空 CA805 上海/浦東-バンコク/スワンナプーム
CA805 エコノミークラス
搭乗口に向かうとこの便も若干遅延とのことで本来の出発時間である21:20頃に搭乗しました。
機材はA320、単通路3-3の座席配置で個人用モニターや電源はありませんでした。A330と比べるとグレードダウン感はありますね。上海バンコク間は4時間半と少し長めのフライトなので機材が逆だとよかったのですが…。
結局定刻21:20から40分遅れの22時ごろの出発になりました。バンコク到着後その日はホテルは予約しておらず空港で朝まで時間を潰そうと思っていたのでこの便が多少遅れてくれるのはウェルカムでした。
機内食
離陸後約1時間で機内サービスが始まりました。深夜便ということで軽食かと思っていましたが、プレートでしっかり提供されました。メインディッシュの選択肢はどちらもライスでお肉と茄子or魚から選べました。
サイドはミックスベジタブルと中国の薬草ゼリーですかね。湿布のような少しクセのある味でした。
プレートには空っぽのお皿がありパンなどが提供されるのかと思いましたが何もありませんでした。謎のお皿です…。
機内サービス後は深夜便らしくバンコク到着まで消灯されたフライトでした。
バンコク到着
定刻から約40分遅れでスワンナプーム国際空港到着、現地バンコク時間で深夜1:30頃降機しました。入国審査は深夜ということもありほとんど待ち時間なしで2時頃には入国できました。
関西空港で預けた荷物も上海を経由してスルーバゲージで無事バンコクまで到着していました。
まとめ
中国国際航空
中国国際航空は今回が初めての利用でした。機材は電源がなかったり個人用モニターが故障していたり古さが否めなかったですが、どちらも短時間の搭乗だったので気になりませんでした。
少々不安だった乗り継ぎですが、関空でバンコクまでチェックイン対応、荷物もスルーバゲージで上海ではスタッフの方の案内もあり乗り継ぎ所要時間は約30分程度でスムーズでした。エアチャイナを乗り継ぎで利用を検討されている方もいると思います。運賃が安すぎて逆に心配になるかもしれませんが、トランジットの乗客にも慣れていてしっかり案内してくれるので安心です。
サービス面でも中国を代表するFSCということもあり機内食のレベルも高く、CAさんやスタッフの方も親切でおすすめできる航空会社です。
中国国際航空に限らず中国系の航空会社は遅延が多いです。今回も2便とも遅延が発生しました。予約する際は旅程に少し余裕を持たせておくと安心です。私の経験だと中国で入国せず乗り継ぎをする場合は2時間、入国する場合は3時間以上は乗継時間を確保したいですね。
帰りも同じく上海経由で帰国しましたので復路は後編でレビューします。